LUNCH⑱
KOYAMA社会保険労務士法人 仙台事務所、鈴木です。
元日に初詣に行ったのですが、神社の周辺にはたくさんの出店、屋台が並んでいました。お好み焼き屋チョコバナナなど前々からあるものや500円で販売していた「10円パン」など最近の流行りのものも売っていました。そこで突然怒声が響き渡り、目を向けると、から揚げ屋さんで”中身が赤い”と従業員に向かってのものでした。実際に実物を見たわけではないので何とも言えませんが、もちろん火の通りが不十分で生焼けの可能性もあります。ただ、とり肉の場合、発色現象という調理した際に、中身が赤やピンク色に見える現象の場合も考えられます。「ミオグロビン」というたんぱく質が酸素と結びつき赤く見える特性があるためです。
とはいえ、そのことを知っている人がどれだけいるか、また、実際に赤いとり肉(のから揚げ)を食べてしまったときに自身や家族の健康被害のことを考えたら、冷静でいられずに激高する気持ちも理解できないわけではありません。(その後、食中毒のニュースは出ていないので生焼けではなかったのではないかと思われます)食べた方も正月早々気の毒かもしれませんが、それ以上にお客さんに怒鳴られていた従業員の女性が気の毒でした。
正当なクレームとカスタマーハラスメント(カスハラ)の線引きは難しい側面もありますが、昨今、カスハラは労働現場において深刻な問題となっており、従業員のメンタルヘルスや職場環境に悪影響を及ぼすことがあります。カスハラへの対応は労働基準法や労働契約法に基づき、従業員の労働環境を守ることが企業の責任とされています(安全配慮義務など)。
また、カスハラ防止のための具体的な対策としては①従業員向けの研修②マニュアルの整備③相談窓口の設置④顧客への啓発などが挙げられるのではないでしょうか。カスハラは従業員だけでなく、企業のイメージや運営にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早期に防止策を講じることが重要です。必要であれば、さらに詳細なガイドラインや具体的なケーススタディについてお手伝いしますので、ぜひご相談ください。