ストレスチェックについて

ＫＯＹＡＭＡ社会保険労務士法人　仙台事務所の壽見です。

ストレスチェックについて、従業員50人未満の小規模事業所にも対象を広げる事になりそうで、来年の通常国会への法案提出を目指しているとの事です。

ストレスチェックとは、労働者のストレスの程度を把握し、労働者自身のストレスへの気づきを促すとともに、職場改善につなげ、働きやすい職場づくりを進めることで労働者がメンタルヘルスの不調となる事を未然に防止する事を目的にしています。現状は、常時50人以上の労働者を使用する事業場には実施義務があり、この「労働者」にはパートやアルバイトも含みます。 

対象となる事業所を拡大する背景には、精神疾患を発症して労災認定を受けた人が過去最多となったことも一因とみられます。また、協会けんぽの傷病手当金給付状況をみても、精神疾患の支給件数は令和5年度は6万件で、右肩上がりが続いています。実務上においても、傷病手当金の申請理由において「精神疾患」はとても多く、一番多い申請理由かと思います。

そもそもストレスチェックを義務化するにあたり、事業所の従業員数は無関係ではないかと思うと同時に、これからの時代は心の健康にも配慮した経営が、より求められていくのではないでしょうか。