シニア世代の「はたらく」を支えるスポットワーク
KOYAMA社会保険労務士法人 仙台事務所の佐藤由望です。
最近、街中の飲食店で「シニア世代が生き生きと働いている姿」を見かけることが増えていませんか?
少子高齢化が進む中で、働き手不足の解消は企業にとって大きな課題です。一方で、まだまだ働きたいと考えるシニア世代も多く、両者をつなぐ新しい仕組みとして注目されているのが、スキマバイトサービス「タイミー」です。
タイミーを運営する株式会社タイミーが実施した最新調査によると、2025年4月時点で登録する60歳以上の働き手は約30.8万人。前年同月比で約1.9倍に増えており、最高齢はなんと90歳でした。
調査では「希望の仕事に就けなかった経験がある」と答えた人が約半数にのぼり、履歴書や面接の段階でなかなか採用に至らなかったケースも少なくないとのことです。
しかし、スポットワークでは「自宅から通いやすい」「空き時間を有効活用できる」「柔軟に働ける」といった理由で、自分のペースに合った働き方を実現していることがわかります。実際に「気分転換になった」「人の役に立てて喜びを感じた」といった声も寄せられました。
職種は軽作業や飲食が中心で、勤務先から長期就業を打診されたシニアも4割以上。そのうち実際に長期雇用につながった人もいます。事業者側でも、これまで積極的にシニアを採用してこなかった企業が「長期採用したい」と考えるようになった傾向が見られます。
シニア世代にとっては「まだまだ社会とつながる場」となり、企業にとっては「新たな人材確保のきっかけ」となるスポットワーク。高齢化社会の中で、両者にとってプラスとなる選択肢として広がりを見せています。