精神障害と障害年金について、私の所感
KOYAMA社会保険労務士法人 東京事務所の小山です。
以前のブログで、私が障害年金の支給申請に関わったこと、近年、障害年金の請求件数が増加している傾向にあり、とりわけ、「精神障害」の事由での請求が増えている旨のコメントしたことがあります。
精神障害を抱えることは、日常生活や社会生活にさまざまな困難をもたらします。実は、私も卑近なこととして、精神障害の治療に関わることがありました。患者本人ばかりではなく、家族やその親族に至るまで抱える苦労は、どれほどの負担であり、且つ、心痛なことであるものか、痛感しました。
そのような中で、障害年金という制度は、経済的・精神的な支えとなる重要な社会保障の一つであると私は感じています。
実際に障害年金を請求するとなると、診断書の取得や書類の準備、また審査に至るまでの過程が煩雑で、精神的にも大きな負担を伴うことが多いです。特に精神障害の場合は、症状が目に見えにくく、周囲からの理解も得にくいため、請求のハードルが高く感じられることもあります。
また、年金の等級の判断においても、実際の生活への影響と、書類上の評価との間にギャップを感じることがあります。本人の訴えや日々の困難さが、十分に反映されないこともあるのではないかと感じています。
それでも、障害年金が支給されることで、少しでも生活の安定や将来への不安が和らぐのであれば、それは大きな意義がある制度であると、社会保障に関わる者として、実感しています。もっと多くの人がこの制度を正しく知り、必要な支援を受けられる社会になってほしいと心から願っていますし、私も、社会保険労務士の立場として、尽力していきたいと考えております。
今後、精神障害に対する社会的理解がさらに進み、障害年金の請求がより円滑かつ公正に行われるような仕組みが整っていくことを切望する昨今であります。