再度、熊事件について思うこと

KOYAMA社会保険労務士法人仙台事務所の田子です。

 

8月に熊事件について書かせていただいたばかりですが、ここ数カ月の間、さらに何人もの方が襲われて死傷する事件が毎日のように報道されております。また、町中の公園や学校、金融機関にまで現れるようになり、秋田県では自衛隊の派遣要請をしなければならないほど事態が深刻になりました。私の家もそうですが、山よりの住宅街に住んでいる人はいつ遭遇しても不思議ではないかもしれません。

 

これまでの考え方では、熊も人間を恐れており、熊鈴などで人間の存在を示したり、遭遇しても刺激をせずやたら騒がず相対していれば向こうから去ってくれるように言われてました。しかしながら、最近の事件を見ると明らかにフェーズが変わったように思います。熊が人間を恐れない、場合によっては捕食対象とみなしている、そういう個体が増えているように感じます。

 

現状の体制では人間側はほとんど丸腰で、猟友会が来るまでは何もできない、誰かが襲われても誰も助けられないというのが現実であります。早急に駆除ができる法改正や体制づくり、しっかりとクマスプレーの使い方を研修した上で持ち歩きを許可するといった、銃刀法の改正で仮に襲われたとしても個々が防衛できる可能性を高めることが早急に求められると思います。

 

駆除の方法としては猟銃がありますが、撃つ側の人間には常に命のリスクがありますので、離れた場所のモニターで操作できる自爆型ドローンや追跡型ドローンを併用した活用も検討した方がよいのではないでしょうか。

捕獲したクマに対して顔にトウガラシエキスをかけたり、電気ショックなどで痛めつけ怖がらせた上で、山に帰すという試みがうまくいっているとの話も聞きます。

緊急の場合の駆除、捕獲できた場合は人里は怖い場所だと体に教え込んで山に返す、こうしていくことで再び人と

熊との正常な距離感を作り直す必要があるのではないでしょうか?