平成25年版労働経済白書について

 

 「労働経済白書」は、雇用、賃金、労働時間、勤労者家計等の現状や課題について、統計データを活用して経済学的に分析する報告書です。
平成25年版では、日本経済における産業構造や就業構造が変化する中、産業の新陳代謝などを通じた競争力の強化や成長の力となる人材の確保・育成などとともに、労働者の意欲と能力が発揮され、企業が活性化するための働き方の構築が必要という観点から分析が行われています。■平成25年版労働経済白書の概要
Ⅰ.労働経済の推移と特徴
(1)雇用情勢の現状
2012年の有効求人倍率は0.80倍、完全失業率は4.3%となるなど、雇用情勢は、依然として厳しさが残るものの、このところ改善の動きがみられる。

(2)賃金の動向
一般労働者の現金給与総額の内訳に着目すると、現金給与総額が減少し始めた1998年以降、所定内給与の変動は総じて小さく、特別給与の変動は大きい。

(3)消費者心理の状況
2013年1月に株高や緊急経済対策等を受け、雇用環境を中心に消費者の先行きへの期待感が高まって前月比3.3ポイントの上昇となって以降、3月まで3か月連続で上昇し、消費者心理は持ち直した。

(4)就業構造のサービス化
サービス経済化が進む中で第1次、第2次産業の就業者割合は傾向的に縮小しており、就業構造のサービス化も進んでいる。

(5)製造業の雇用創出効果と競争力の源泉
製造業が雇用に与える効果は大きいが、グローバル競争下において、競争力強化を図るために新製品・サービスの開発力とともに人材の多様性や能力・資質を高める育成体系が必要である。

(6)企業が求める人材
企業が社会人基礎力として重視するものとしてあげられた能力で、若手社員に特に半数以上の企業が欠けているとした能力として、働きかけ力、創造力、主体性、課題発見力、発信力、計画力と続いた。

(7)構造変化と非正規雇用
正規雇用が横ばいの一方、非正規雇用労働者は増加している。企業における人材の確保・定着、労働者のキャリアアップ、安定的な雇用を実現する働き方が必要である。

Ⅱ.日本経済と就業構造の変化
日本経済の持続的な発展に向けた課題
・サービス経済化が進む中、就業構造のサービス化も進んでいる。

・2001年度以降、開業率と廃業率は接近している。政府全体として経済成長に向けた取組を行い、戦略分野等における新事業の創出により開業率を高め、雇用の創出に結びつけることが必要。

・製造業は良質な雇用の場を提供し、地域の雇用を支え、輸出によって全産業にまたがる雇用を生み出すなど雇用面でも役割は大きい。今後は新産業分野への参入等を通じた付加価値の創出や、人材の能力・資質を高める育成体系、人材の多様性を背景とした競争力の確保が重要。

・全産業については、サービス業等の生産性の向上とともに、付加価値の高い産業の創出・維持と失業なき労働移動による産業構造転換を図っていくことが課題。

Ⅲ.労働市場における人材確保・育成の変化
人材活用に際しての課題
・若者の就職支援の推進のため、企業は、いかなる人材を求めるのかを一層明確にするべきであり、大学は学生の能力の向上を実現し、学生のインターンシップの参加の促進を図っていくべき。
政府としても中小企業団体、ハローワーク、大学等間の連携強化・情報共有化などを行う必要。

・これまで正規雇用が減少していない一方、人件費コスト節約等のため非正規雇用労働者は増加。非正規雇用労働者の多くは有期契約。有期契約労働者は雇用者の28%であるが、今後、より多くの無期雇用への移行が期待される。企業にとっては人材の確保・定着を通じた生産性の向上、労働者にとっては非正規雇用労働者のキャリアアップ、より安定的な雇用といった観点から「多様な働き方」を整備する必要。

Ⅳ.まとめ~成長による雇用・所得の拡大に向けて~
・雇用・所得の拡大を含む経済の「好循環」を実現するため、企業と労働者の双方が構造変化に対応し、競争力と人材力を強化していくことが必要。

・わが国最大の資源である人材が能力を発揮し、「全員参加の社会」を構築することが重要。

・政労使の連携の下、失業なき労働移動や多様な働き方の実現といった「成長のための労働政策」を推進していくことが重要。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省] http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000015637.html

 

2013.09.18
個人事業主の帳簿の記載・記録の保存について
 事業所得等を有する白色申告の人に対する現行の記帳・帳簿等の保存制度について、平成26年1月から対象者が拡大されます。記帳に当たっては、一つ一つの取引ごとではなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記載しても良いことになっています。

■記帳・帳簿等の保存制度の対象者拡大
現行の記帳・帳簿等の保存制度の対象者は、白色申告の人のうち前々年分あるいは前年分の事業所得等の金額の合計額が300万円を超える個人事業主です。

◎対象となる方
事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき業務を行う全ての個人事業主です。
※所得税の申告の必要がない方も、記帳・帳簿等の保存制度の対象となります。

◎記帳する内容
売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項について、取引の年月日、売上先・仕入先その他の相手方の名称、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記載します。

記帳に当たっては、一つ一つの取引ごとではなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記載してもよいことになっています。

◎帳簿等の保存
収入金額や必要経費を記載した帳簿のほか、取引に伴って作成した帳簿や受け取った請求書・領収書などの書類を保存する必要があります。

【帳簿・書類の保存期間】

保存が必要なもの 保存期間
帳簿 収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿) 7年
業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿) 5年
書類 決算に関して作成した棚卸表その他の書類 5年 5年
業務に関して作成し、又は受領した請求書、納品書、送り状、領収書などの書類

◎簡易な方法による記帳
事業所得等を有する白色申告の方については、簡易な方法による記帳が認められています。
簡易な方法による記帳については、以下のとおりです。
◆事業所得(一般)

取引事項 記録方法
売上(加工その他の役務の給付等売上と同様の性質を有する収入金額及び家事消費等を含む。)に関する事項 取引の年月日、売上先その他の相手方及び金額並びに日々の売上の合計金額を記載する。ただし、次に掲げるところによることができる。
(1)少額な現金売上については、日々の合計金額のみを一括記載する。
(2)小売その他これに類するものを行う者の現金売上については、日々の合計金額のみを一括記載する。
(3)保存している納品書控、請求書控等によりその内容を確認できる取引については、日々の合計金額のみを一括記載する。
(4)掛売上の取引で保存している納品書控、請求書控等によりその内容を確認できるものについては、日々の記載を省略し、現実に代金を受け取った時に現金売上として記載する。この場合には、年末における売掛金の残高を記載するものとする。
(5)いわゆる時貸については、日々の記載を省略し、現実に代金を受け取った時に現金売上として記載する。この場合には、年末における時貸の残高を記載するものとする。
(6)棚卸資産の家事消費等については、年末において、消費等をしたものの種類別に、その合計金額を見積もり、当該合計金額のみを一括記載する。
1に掲げるもの以外の収入に関する事項 取引の年月日、事由、相手方及び金額を記載する。ただし、次に掲げるところによることができる。
(1)少額な雑収入等については、その事由ごとに、日々の合計金額のみを一括記載する。
(2)現実に入金した時に記載する。この場合には、年末における雑収入等の未収額及び前受額を記載するものとする。
仕入に関する事項 取引の年月日、仕入先その他の相手方及び金額並びに日々の仕入の合計金額を記載する。ただし、次に掲げるところによることができる。
(1)少額な現金仕入については、日々の合計金額のみを一括記載する。
(2)保存している納品書、請求書等によりその内容を確認できる取引については、日々の合計金額のみを一括記載する。
(3)掛仕入の取引で保存している納品書、請求書等によりその内容を確認できるものについては、日々の記載を省略し、現実に代金を支払った時に現金仕入として記載する。この場合には、年末における買掛金の残高を記載するものとする。
(4)いわゆる時借については、日々の記載を省略し、現実に代金を支払った時に現金仕入として記載する。この場合には、年末における時借の残高を記載するものとする。
3に掲げるもの以外の費用に関する事項 雇人費、外注工賃、減価償却費、貸倒金、地代家賃、利子割引料及びその他の経費の項目に区分して、それぞれその取引の年月日、事由、支払先及び金額を記載する。
ただし、次に掲げるところによることができる。
(1)少額な費用については、その項目ごとに、日々の合計金額のみを一括記載する。
(2)現実に出金した時に記載する。この場合には、年末における費用の未払額及び前払額を記載するものとする。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[国税庁] http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/kojin_jigyo/index.htm